最初はハイヤーとタクシーを掛け持ちしながら、やってみたんです。その後ハイヤードライバーとして働き始めて、10ヶ月くらい経ちました。働いてみて一番大切だと感じたのは意外とシンプルなこと。お客さまに安心していただくための気遣い、すなわちホスピタリティが求められる仕事だと感じています。
そうですね。元々、ハイヤードライバーを希望して入社したんです。転職の際に「車を運転する」仕事という軸で仕事を探していました。…車が好きだったので(笑)。車を運転できる仕事を探す中で「タクシードライバー」という選択肢が出て来たのですが、「好きな車に乗って働ける」という視点で考えると、同じ「車を運転する仕事」の中でも、ハイヤードライバーは他職種の群を抜いて高級車に関われる仕事でした。高級車に乗って仕事ができるのは、車好きには魅力的ですよね(笑)。こうしてハイヤードライバーを目指すようになったんです。
自分の持っている車より、遥に高い車に乗っていますね(笑)!
むやみやたらにお客さまに話しかけるのは控えるようにしていますね。実は、ハイヤーにご乗車いただくお客さまとの会話はタクシーと比べると少なめなんです。時々天気についての話などの雑談をするくらいで、こちらから話を切り出すことはほとんどありません。ハイヤーに乗っていただく間はお客さまの移動時間でありながら、仕事の時間であり休憩時間でもあります。こちらからお話を振るというよりも、ゆっくり休んでいただくこと、邪魔をしないことが優先。その中で必要に応じてお声掛けさせていただくことが多いですね。快適だったな、と思える環境作りこそがハイヤードライバーのプロの仕事だと思います。ですから、お客様に寝ていただくことが一番やりがいだったりするんです。それだけ安心してご乗車いただいているということですから。
ハイヤードライバーの仕事で特徴的なのが「待ち時間」。実は待ち時間がとても多い仕事なんです。この時間をどう過ごすかがカギになってくると思います。中には一人でじっと待つということが苦手な方もいるのではないでしょうか。タクシードライバー向き、ハイヤードライバー向きの差はこの時間をどう活用できるかの違いにあるのかもしれません。朝、お客さまの出勤のために会社までお乗せした後は、今度は退勤時に自宅へお乗せするまでの時間が待ち時間に。この間に、今週の仕事の整理をしたり、洗車を行なったり、計画立てて仕事をこなしていきます。タクシードライバーのように、一人のお客さまをお乗せしたら次のお客さまを探しに…というスピード感のある働き方とは全然違いますよね。
タクシードライバーでは、違いが顕著に現れるようですね。横浜での勤務は東京での勤務とは少々稼ぎ方が異なるようです。街の構造上の都合なのでしょうか。ハイヤードライバーの働き方にはそれほど変化はないように思います。私は大きな変化がある環境で働くよりも、自分に与えられた仕事を上手くこなしていくという働き方の方が合っているタイプですので、東京とは少し勝手が違う「横浜で働く」という視点で考えてもハイヤードライバーが合っていたんだと思います。
家事の時間に割くことが多いですね。料理から洗濯まで、すべて行なっています。私は離婚しており、現在シングルファザーとして子育て中でして。
上の2人は二十歳を超えていて、それぞれ仕事をしています。その下の子はまだ学生です。みんなで同居しているので、家事を担当している責任は大きいですね(笑)。家族のためにがんばらなきゃ、という思いも大きなやりがいにつながっています。
仕事柄、夜いないという時もありますが、一般的なサラリーマンだって夜の帰りが遅くなるということはよくありますよね。タクシードライバー、ハイヤードライバーの場合は勤務時間が決まっていますから、夜勤はあれども必ず決まった時間に帰って来ることができます。ですから、働き方については他業種、他職種よりも自由が効くと思います!